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銀色の空



今でも遠く、思い出す
重たい空
冷たい大地
暗い、心と体
紅に染まった、瞳



立て続けに、かつての仲間と再会した。
偶然とも思えないほど、偶然に。
旧友、とも言えないだろう。
悪友、と言うのかもしれない。
親友とは違うと言える。
ただ、強い絆で結ばれた、同志と言うのかもしれない。


(無事でいてくれて、よかった)


たとえ進むべき道が分かたれても。
志が異なっていたとしても。
過去は、変えられない。
同じように時を過ごし。
同じように思いを交わし。
同じように師を仰いだ、あの頃。


(桂、坂本、…高杉)


慕う、目標とすべき対象を失い。
進むべき未来を失ったような心地さえした。
時代の流れを変える戦に巻き込まれて。
闇雲に刀を振るい。
屍の山を築き。
多くの敵を失い。
そして、多くの仲間を失って。
いつしか、「白夜叉」などと、二つ名を付けられるようになった。


(ただ、失いたくないものがあっただけだ)


守りたいものは、あの頃も、今も、変わりはしない。
まっすぐに立つこと。
瞳を閉ざさないこと。
魂を折らぬこと。


例え、もう道が交わらずとも。
あの空が、どれほど遠くとも。
恐らく、桂も、坂本も、高杉でさえ、理解していること。
背に負う重荷のこと。


(俺は、二度と、手離しはしない)



【Fin.】



後書


ということで、シリアス銀時です
某動画サイトで紅桜編を見ていたのですが
これがまた、物凄くかっこいいんですよ!
キャラクターが一人ひとり、かっこいいんです
その勢いで書いてしまいました(笑)


さて、次は誰を書きましょうか。。。



2007/09/20 Wrote
2007/09/23 UP
2008/03/17 再UP




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7-mori eyelid (©) Midori Yuki
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