柄にもなく、もう、だめだと思った。
強大な力の遣り取り。
自分の力もそれなりだと思っていただけに。
(イテェ)
痛い。
体が。
心が。
痛くてたまらない。
(……さん)
心の中だけで呟く名前。
もう何度目かわからない。
いつもあの人を目標にしていた。
志を忘れないよう、頬に印を刻んで。
「……」
朦朧とする意識の中、信じられない光景を見た。
痛みも忘れて、目を見開いた。
(あれ、は…)
忘れもしない。
立ち振る舞い。
左胸の文字。
(俺は、あんたを…)
その後をどう続けたかったのか、自分でも分からない。
目標としていた、なのか。
追い続けていた、なのか。
探していた、なのか。
自分が死神になった頃、彼が何故いなかったのか、それは知らない。
ただ、彼は自分を助けてくれた、ということだけを覚えていて。
それだけを心に。
(あぁ、そうだ)
自分はただ、逢いたかった。
それだけだったのだ。
【Fin.】
後書代わりの戯言
今週号のジャンプを読んで、超突発的に考え付いたブツ(笑)
TITE先生、GJです!!!(感涙)
宜しければ感想等頂ければ幸いです!
web clap
2009/07/14 Wrote
2009/07/14 UP
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