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Memory



忙しくて、中々開いていなかった携帯電話を久し振りに開くと、懐かしい画面が目に入る。


「あ…これ」


瞬時に思い出す、遠い日の思い出。
曇り空、夢と魔法の国の、有名なお城の前で。
仏頂面の三蔵と、自分と二人で。
あの日は休日で、人も凄く多くて。
でも、自分の誕生日だから、と我慢してくれた三蔵。
とても嬉しくて、楽しくて、泣きたくて。


「でも、すっげぇ寒かったんだよなぁ」


寒くて、手がかじかんで。
せっかく買ったコーヒーを溢してしまったり。
アトラクションの列が長すぎて、空腹で、今度は自分が不機嫌になったり。
決して、良いことばかりではなかったけれど。
けれども、確かに、良い思い出だったと、言えるもので。


「電話、してみようかな」


今は遠い空の下、中々三蔵とは逢うことはできない。
けれど、再会できた時には、今度は晴れた日に。
そして、笑顔の二人で。
新たな思い出を。



【Fin.】



後書


5/14、夢の国で出逢えた記念に、
†偲†シリーズの二人の設定で書いてみました
作成時間、5分強(笑)


尚、この作品は、夢の国限定で心当たりのある方のみ、
お持ち帰り自由とさせて頂きます



2008/05/14 Wrote
2008/05/22 UP



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7-mori eyelid (©) Midori Yuki
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