――花火のように儚い想い。
自覚したのは最近だ。
以来、知らなければ良かったと思うことが多い。
こんな、不毛な想い。
なぜ彼なのだろう。
なぜ、こんな想いを抱いたのだろう。
彼に。
気付かなければ、きっとこのままで居られた筈。
何事もなかったように。
友達のような顔をして。
この想いは隠して。
誤魔化して。
そして、消してしまおう。
あの天に花開く、花火のように。
――もう少しだけ、傍に居たいから…。
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