なんとなく、予感はあったのかもしれない。
最後の貴方との会話を忘れかけていたところに、深夜の電話。
懐かしい声に、涙が零れそうになった。
もう、ずっと、まともに声さえ聴いていなかったのに。
貴方は、二人の間に時間が流れている事など意識していない様子で。
「ごめん、間違ってかけちゃっただけなんだ。」
馬鹿。
期待してしまうじゃない。
心が乱れてしまって、携帯を手放せなかった。
「こっち、来たんだって?挨拶くらいしに来いよ。」
馬鹿。
眼を逸らしたのは、貴方のほう。
私だって、貴方と話がしたかった。
「明日仕事?ちゃんと寝ろよ?」
…馬鹿。
そんなの無理に決まってる。
久々に聞いた声。
思い出してしまって、もう、眠る事ができない。
いつまで縛り続ければ気が済むの?
貴方に持っていかれた私の心、返してよ。
貴方から離れられなかったら、私に未来なんてないのに。
それでも、やっぱり好きで。
離してほしいのに、離してほしくない。
忘れたいのに、忘れたくない。
矛盾している。
心の動きに、悲鳴を上げそうになる。
きっと私が想う程、貴方の中に私はいない。
でも、貴方の暮らす日常の中で、ほんの少しだけでいい。
そこに、私が存在しているのなら、…それでいい。
そんな風に思う私には、きっともう未来なんていらないのかもしれない。
【Fin.】
後書代わりの戯言
これは、普段から親しくさせて頂いている友人の朝霧雨さん原案の作品です。
彼女のBlogに、その元の文章があります。
あんまりにも素敵な文書だったので、強奪しちゃいましたv
…冗談です。
ちゃんと、ご本人了承済みです。
原案、としたのは、元の文章から大分私のほうで手を加えたからです。
如何でしょうか?
朝霧雨さんのBlogはこちらになります。
Y's factry☆
http://ykntoshigin.blog.shinobi.jp/
戯言箱
http://syamesyamenikki.blog.shinobi.jp/
元の文書が記載されているのは、下のほうのURLになります。
尚、タイトルは、群青三メートル手前 様より頂きました。
よろしければ、ご感想などいただけましたら幸いですv
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2009/01/07 Wrote
2009/01/07 UP
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